事例
父Aが「所有する財産全部を子Cに相続させる」旨の遺言をしましたが、子Cが父Aよりも先に死亡した場合、Cの子E(Aの孫)がAの遺産を代襲相続できるでしょうか?
最総裁判決では、代襲相続性を否定しています。
「遺言者が、推定相続人の代襲者その他の者に遺産を相続させる旨の意思を有していたと見るべき特段の事情のない限り、その効力はない」と判示しています。
また、相続分の指定(例 妻に五分の一、長男に五分の三、二男に五分の二等)についての代襲相続性に関する裁判例はないようですが、原則として代襲相続性は否定されるように思われます。
これらのことから、遺言お効力が否定される場合に備えて、予備的な遺言(例えば、推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡している場合には、相続人の長男に相続させる旨の遺言)を付加することが必要です。
コメントを残す