「推定相続人の廃除」は、相続資格をはく奪する制度ですが、廃除が認められるのは、虐待、重大な侮辱、著しい非行があることと、それを家庭裁判所の審判手続きで認められることが必要です。
排除の可否は、家庭裁判所が廃除自由の存否を判断し、審判により決します。そして、廃除を裏付ける「客観的資料」が必要です。
暴力、耐え難い精神的苦痛を与えること、名誉や感情を著しく害すること、犯罪、服役、遺棄、被相続人の財産の浪費・無断処分、不貞行為、素行不良、長期の音信不通、行方不明などが挙げられます。
家族として一緒に生活をしたり、共同生活を営むことができなくなるほど、感情的、心理的、身体的、経済的な対立・衝突関係が生じているかどうか、またそれが一時的か継続的かという時間的要素、修復が容易か困難かといった深刻度なども勘案して判断されます。
婚姻関係にない男女間に出生した子(婚外子・嫡出でない子)は、その父または母が認知することができます。
遺言認知は、市町村役場への届け出によって効力が発生し、出生の時にさかのぼって相続人としての地位を得ます。遺言認知の前に遺産分割協議が成立している場合、金銭でその相続分を払う必要があります。
認知は、届け出によって行いますが、父子の証明はいらず、単なる届出によって認知の効力が発生します。父又は母が未成年者又は成年被後見人であるときでも、その法定代理人の同意を要さず、認知をすることができます。
遺産分割手続きが終了した後に、遺言で認知が三通貨った場合、価額による支払い請求(民法910条)の問題が生じることになります。
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