終末期医療と尊厳死宣言公正証書遺言


 終末期とは、老衰や疾病、障がいなどの進行によって、医療の効果が期待できず、余命が数か月以内と診断された後の時期を意味します。この終末期に行われる医療が終末期医療(ターミナルケア)と呼ばれるものです。

 終末期には、意識を消失していることが多いので、自分の意思を伝えることができません。

 人間としての尊厳を保ったまま死を迎えるということを実現するためにはまず、自分の考え方をはっきりさせておかなければなりません。遺言公正証書を作成するときに、そのような希望を盛り込んだ「尊厳死宣言公正証書」を一緒に作成する人が増えています。

 終末期における医療は、基本的には、治療行為、延命を目的とする治療は実施されず、精神的、身体的苦痛を除去し、生活の質の維持または工場を目指した処置が中心となります。

 尊厳死の制度はリビング・ウィル制度に由来しますが、意思表明ができなくなった場合に備えて事前に行う治療上の指示をいいます。

「尊厳死宣言公正証書」は、公証人が、嘱託人による尊厳死を望む胸などの陳述内容がその真意に基づくことを五感の作用によって確認した上で、陳述の趣旨を録取し、公正証書を作成するもので、嘱託人のリビング・ウィルを公正証書で作成するものです。


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